今回はテーマ紹介回という事でその名の通り破壊を連鎖させて展開する【破械】の紹介になります。2019年の【CHAOS IMPACT】でテーマ化され、2023年の【DUELIST NEXUS】で大幅強化を受けたテーマで今や環境レベルの強さの片鱗を見せる強力なデッキです。
【DUELIST NEXUS】での強化
デカいと思ったのは『破械神王ヤマ』と『破械神シャバラ』ですね。特にシャバラ。召喚権を使わないシャバラと素材条件が緩いヤマによって破械ギミックにアクセスしやすくなった上に制圧盤面を敷けるようになりました。デスガイド1枚からマサイ→ヤマ→シャバラを落としつつ破械をサーチする1枚初動の展開も可能に。
誘発で動きを止められづらい
破械童子は共通効果で
フィールドのこのカードが戦闘または
【同名カード】以外のカードの効果で破壊された場合に発動できる。手札・デッキから同名以外の「破械」モンスター１体を特殊召喚する。
効果を内蔵しており、破壊の魔法、罠は
セットされたこのカードが効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「破械」モンスター１体を特殊召喚する。
効果を持っているので一度しかデッキからの展開を止められない『灰流うらら』では中々止まりません。ここに更にデスガイドや『雙王の械』があるので打ちどころが分かりづらい。泡影やヴェーラーの場合は手札にシャバラがあった場合に透かす事が出来、【デッキからの特殊召喚】を主体としサーチを多用しないのでドロバも効きづらいと誘発受けがかなりいいです。シャバラのお陰で展開途中にチェーンを組みやすいのも追い風ですね。Gに関しても『破械唱導』で最低限の妨害は作れます。
モンスター主体の展開に強く出る事が出来る
先行の展開盤面がラギア、エグゼクティブシーザー、破械唱導の布陣になるんですけど、これで特殊召喚効果無効2、ラギアで相手モンスターを素材にリンク、唱導の1:1破壊の4妨害のように見えてラギアから出てくるリンクモンスターと唱導で擬似的にリクルートされる『雙極の破械神』と合わせて最大6妨害になります。
流石にここまでされるとモンスター主体の展開系デッキは苦しい戦いを強いられると思いますね。【R-ACE】レベルでもキツい。これがデスガイド1枚から出来るんだからたまったもんじゃありませんね。
こちらのターンに出てきたモンスターは巻き込める
こちらのターンに展開されたモンスターは禍魂やアルバで吸う事が出来るのも偉いですね。後攻でも最低限抗えるスペックがあり、最近の後攻0ターン目に展開してくるインパルスとか自分相手ターン相互にアドバンテージを少しずつ稼いでくる中速デッキ相手だと相手のリソースを削りながら展開する事も出来ます。アルバは今まで出しづらさが目立つモンスターだったんですが、これもリンク2のヤマのお陰ですね。
弱み
逆にモンスター主体の相手じゃないと強く出られない
所謂魔法罠を主軸に戦うデッキにはどうしても『破械唱導』の妨害がメインになってしまうので面倒くさいです。【ラビュリンス】相手は先行でシーザーさえ出せれば【ウェルカム・ラビュリンス】系統の効果を止める事が出来ますが、対象を取れなくなる『迷宮城の白銀姫』まで展開されると罠をいい感じに剥がせない限り立ち回りが難しくなる。対象に取れないと唱導が無駄になったり破械リンクモンスターが機能出来なくなるので。唱導があるだけマシとも捉える事も出来はする。
あとシンプルに【破壊以外の除去】に弱いです。『拮抗勝負』を筆頭に『三戦の才』によるコントロール奪取、最近だとリンクそのものを阻害してくる『魔砲戦機ダルマカルマ』、【壊獣】あたりは鉄板ですね。
墓地メタが苦しい
これに関してはデッキの特性上仕方ないですね。アトラクターは破械モンスターのリクルート効果が【破壊され墓地へ送られた場合】ではないので最低限の展開は出来るんですけどリソースが無くなる。
今の環境ならではの要素を持つ中速デッキ
相手モンスターを巻き込む特性が前の時代よりも活かせるようになったり、唐突に使われるエグゼクティブシーザー、デッキからの特殊召喚の連打、シャバラの罠のセット等、12期の時代ならではの強みを持っているデッキでもあります。パーツが安い点も良い。
