
今回はコラム兼雑談回という事でエクシーズモンスターの召喚に必要になる【X素材】に関するルールの紹介になります。エクシーズモンスターの基本ルールで【裏側表示モンスター】や【トークン】が使えないのは周知の事実ではあるんですけど、個人的にその他の裁定が年々難しくなっていってるように感じたので今回は考えの整理がてらまとめていこうかなと
- X素材のモンスターは【フィールドから墓地に送る】扱いにならない
- 墓地に送られるカードが除外される状態でのX素材
- 【X素材になっているモンスターの効果付与】について
- 効果が無効化された効果付与モンスターの扱いついて
- Xモンスター同士を素材にX召喚した場合のX素材
- 【コストで取り除く】タイプと【効果処理で素材を取り除く】タイプ
- 【モンスター効果によって取り除かれた場合】の処理
- 【エクシーズ素材を取り除く効果】はそのエクシーズモンスターに干渉する効果ではない
- X素材を肩代わりする効果・補充する効果
- X素材肩代わり効果の重大なデメリット
- 【X素材とする場合にレベルを変化させる】特殊なモンスター
- 更に特殊なX素材を要求出来るモンスター
- 相手フィールドのカードをX素材にする効果
- 裏側表示になったエクシーズモンスターのX素材
- 特定のX召喚の際に素材に出来ないモンスター
- エクシーズ素材に関する効果が本当に増えた
X素材のモンスターは【フィールドから墓地に送る】扱いにならない


エクシーズ素材となったモンスターはフィールドではモンスターカードとして扱わないという裁定になっているため【フィールド→墓地に送られた場合に発動出来る】タイプの『クリッター』等の墓地効果を発動する事が出来ません。フィールドから移動する事で発動するタイプの効果は使えないという訳ですね。
X素材になった後に取り除かれるカード達はフィールドではカードとして扱わない都合上、取り除かれても【フィールドから離れた】という扱いにならないため『E・HERO アブソルートZero』のようなモンスターを素材にエクシーズモンスターを召喚してアブソルートZeroを取り除いた際には彼の全体破壊効果は使えないといった感じになります。
墓地に送られるカードが除外される状態でのX素材


これに関してもエクシーズ素材となったモンスターはフィールドではモンスターカードとして扱わないという裁定になっているため墓地へ送られるモンスターを除外する『次元の裂け目』発動状況下でクリッター等をX素材として取り除いた場合除外されず墓地にそのまま送る事が出来ます。
しかしモンスターカードとしては扱わないが取り除いた時点でカードという括りになってしまうため、墓地へ送られるカードを全て除外する『マクロ・コスモス』適用下では取り除いたX素材は除外されてしまいます。
【X素材になっているモンスターの効果付与】について


遊戯王にはXモンスターをサポートするカードが色々あるのですがその中でも少しややこしい部分がの1つが【Xモンスターの効果付与する効果】だと個人的に思いますね。
例えば『レフトハンド・シャーク』と『無限起動ゴライアス』は両方エクシーズモンスターに効果を与える効果がありますが系統が少し違うタイプになります。
- 『レフトハンド・シャーク』
レフトハンドを素材にX召喚した時点で効果を与えている
- 『無限起動ゴライアス』
X素材にゴライアスを持ち続けている場合にのみ効果を与えている
レフトハンドシャークを素材にしたエクシーズモンスターは効果を使うためにレフトハンドシャークを切った場合でも効果破壊耐性がありますが、ゴライアスの場合はゴライアスを効果を発動するために取り除いてしまうと効果破壊耐性がなくなってしまうという裁定になっています。
じゃあレフトハンドの方が上位互換、という訳ではなくゴライアスは『クシャトリラ・アライズハート』等のエクシーズ素材をX召喚した後から補充するモンスターに対して使えば効果を適用出来るもいうメリットがあります。ここは一長一短ですね。
効果が無効化された効果付与モンスターの扱いついて


例えばレフトハンドシャークを素材にX召喚に成功した『潜航母艦エアロ・シャーク』はモンスター効果が1つ増えたという扱いになり具体的にいうと
レベル3モンスター×2
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。自分の除外状態のモンスターの数×100ダメージを相手に与える。②:このカードは効果で破壊されない
こんな感じになります。この効果は前述したレフトハンドの特性上モンスター効果でエクシーズ素材のレフトハンドを切っても無くなることはありません。要は効果が増えるという扱いになるためエアロシャークに『無限泡影』を使った場合効果破壊耐性も消えるという事になります。これは『無限起動ゴライアス』でも同じ事が言えますね。
また『斬機ダイア』のような効果を与えるモンスターを『 斬機超階乗』等で効果を無効化して特殊召喚してその後蘇生したモンスターを含めてX召喚を行なった場合は素材にした時点でダイアの効果が復活し問題なく召喚したエクシーズモンスターに効果を与える事が出来ます。これは 『絶火の大賢者ゾロア』等で『アステル・ドローン』を蘇生してX召喚した場合でも起こりますね。
Xモンスター同士を素材にX召喚した場合のX素材


同じレベルのモンスターを重ねる事で特殊召喚出来るのが一般的なエクシーズモンスターですが、一部のモンスターはXモンスター同士を重ねる事でエクシーズ召喚する事が出来たり、モンスターの上に直接重ねる事が出来るXモンスターが存在します。その場合X素材はどうなるかというと、『 FNo.0 未来皇ホープ・ゼアル』のような前者のタイプは召喚条件となるエクシーズモンスターの素材を全て墓地に送ってエクシーズモンスター2体をホープゼアルのX素材にするといった感じになりますね。2体の素材がどれだけあったとしてもその合計がホープゼアルのX素材になるという訳ではありません。反面『ゴーストリックの堕天使』のような後者のタイプはフィールドのXモンスターにそのまま重ねるだけなので元々のモンスターのX素材を引き継ぐ事ができます。
【コストで取り除く】タイプと【効果処理で素材を取り除く】タイプ


現在の遊戯王のエクシーズモンスターには『No.39希望王ホープ』と『ライゼオル・デュオドライブ』ようにX素材を取り除く処理に違いがある場合があって
- 【モンスター効果の"コスト"としてX素材を取り除くタイプ】
- 【発動に成功した場合に"効果処理"で取り除くタイプ】
の大きく分けて2種類存在します。前者はモンスター効果を無効にされた場合にX素材を墓地に送る必要がありますが後者は効果が通った場合にX素材を取り除くというルールになっているためモンスター効果が無効化された場合X素材を取り除かなくていいという裁定になっていますね。
【モンスター効果によって取り除かれた場合】の処理



例えば『ガガガガンバラナイト』や『銀河眼の残光龍』は
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X素材のこのカードがXモンスターの効果を発動するために取り除かれた場合に発動できる
という効果を持っていますがこれは【コストで取り除くタイプ】と【効果処理で取り除く】タイプ2種類に対応している、という訳ではなく【コストで取り除くタイプ】のみに対応した特殊な効果という裁定になっています。つまり『No.39希望王ホープ』のモンスター効果の後には発動出来ますが『ライゼオル・デュオドライブ』の効果が通った後には発動が出来ないという訳ですね。両方モンスター効果だろと言われたらそれはそうなんですがこれに関しては【コストで発動する】タイプか否かで判断してもらった方がわかりやすいと思いますね。逆に『シャドール・リザード』のような
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このカードがカード効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
といった効果はエクシーズモンスターの効果に限定した場合【コストで取り除くタイプ】には反応せず、【効果処理で取り除く】タイプにしか反応しない効果になっていますね。効果の範囲が広い 『天魔の聲選姫』のような
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このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
タイプの効果は墓地にさえ送られていれば【コストで取り除くタイプ】と【効果処理で取り除く】タイプ2種類に対応しているといった感じになります。 『天魔の聲選姫』系統のカードは手札やデッキから墓地に送るカードでも発動出来るので効果の質としてはこちらの方が上になっていますね。細かいところとしては 『クシャトリラ・シャングリラ』や 『No.101 S・H・Ark Knight』の
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フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
という効果は【コストで取り除くタイプの効果】ではなく、 モンスターゾーンで適用する永続効果という扱いであるため『ガガガガンバラナイト』や『銀河眼の残光龍』の効果は発動出来ませんがあくまでモンスター効果である事と墓地へ送られるという工程を踏むため『シャドール・リザード』や『天魔の聲選姫』の効果は発動する事が出来ます。
【エクシーズ素材を取り除く効果】はそのエクシーズモンスターに干渉する効果ではない


例えば 『エクスピュアリィ・ノアール』には
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X素材を5つ以上持っているこのカードは相手が発動した効果を受けない。
効果を持っているんですけどこの 『エクスピュアリィ・ノアール』に対して 『百鬼羅刹 特攻ダグ』のX素材を取り除く効果を使う場合、問題なくX素材を取り除いてダグを特殊召喚する事が出来ます。これは【エクシーズ素材を取り除く効果】はエクシーズモンスターそのものに干渉する効果ではないという特殊な裁定から可能な動きになっていますね。このルールから効果を受けないノアールや 『No.86 H-C ロンゴミアント』であろうともX素材を引っこ抜く動きだけは狙えるという感じになります。エクシーズモンスターに対して『 エクシーズ・オーバーディレイ』が強いという要因の1つですね。
つまりXモンスターの耐性とエクシーズ素材を狙う効果は別物と覚えてもらっていいと思いますね。ダグの場合は取り除くX素材はダグを使ったプレイヤー側が選びます。
X素材を肩代わりする効果・補充する効果



これに関しては結構単純で
- X素材をコストに効果を発動する時だけ肩代わりするカード
- X素材そのものを補充する効果を持つカード
この2つがあるという事だけ覚えて貰えば大丈夫ですね。例えば 『No.79 BK 新星のカイザー』にはX素材の数×100ポイント攻撃力を上げる効果がありますがあくまでも効果を使う時にX素材の代わりにできる『エクシーズ・ユニット』を装備している場合はX素材そのものが増えている訳ではないためカイザーの①の効果では攻撃力が上がらないという裁定になっています。反面『ライゼオル・プラグイン』のようにX素材そのものを増やす効果の場合カイザーの素材が1つ増えるため①によって攻撃力を100上げる事が出来ますね。
細かいところだと 『アロメルスの蟲惑魔』には
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X素材を持っているこのカードは罠カードの効果を受けない。
効果がありますがこれは素材がない状態で『エクシーズ・ユニット』を装備したとしても素材自体はないため効果が復活する訳ではありません。同様に『 亜種羅王』等の
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X素材を持っているこのカードは、その数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる
効果も同様ですね。『エクシーズ・ユニット』を持っているからといって素材が増えた訳ではないため攻撃回数は増えません。素材の肩代わり効果に関しては 『No.19 フリーザードン』のQ&Aがわかりやすいと思います。
X素材肩代わり効果の重大なデメリット


これも『No.19 フリーザードン』のQ&Aがわかりやすいと思うんですけどX素材の代わりになる効果は【コストで取り除くタイプ】と【効果処理で取り除く】タイプ2種類に対応している、という訳ではなく【コストで取り除くタイプ】のみに対応した特殊な効果という裁定になっています。前述した『ガガガガンバラナイト』に近いものになっていますね。なので例えば【効果処理でX素材を取り除くタイプ】の効果を持つ 『No.41 泥睡魔獣バグースカ』の①の効果は『No.19 フリーザードン』による素材の肩代わりが出来なくなっていますね。めったに見ない光景ですが覚えておくと良い事があるかも。あとはフリーザードン周りの細かい事というとエクシーズモンスターの名前と効果をコピーした効果モンスター『ファントム・オブ・カオス』がフリーザードンの素材を使って無理矢理効果を発動するといった事も出来ません。
【X素材とする場合にレベルを変化させる】特殊なモンスター


例えば 『交血鬼-ヴァンパイア・シェリダン』には召喚条件の1つとして
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元々の持ち主が相手となるモンスターをこのカードのX召喚の素材とする場合、そのレベルを6として扱う
という効果があります。これに関してはレベルを持たないリンクモンスターやエクシーズモンスターでもレベルが6になる、という訳ではなくこのカードを出すのなら【レベルを持つモンスターを☆6モンスターとしても扱える】タイプのものになっていますね。これは召喚条件でありモンスター効果として扱いません。これは『 真血公ヴァンパイア』も同様ですね。
更に特殊なX素材を要求出来るモンスター


レベルを持つモンスターを重ねて特殊召喚するのがエクシーズ召喚の基本ですが『宵星の機神ディンギルス』や 『厄災の星ティ・フォン』、『ギガンティック・スプライト』等の一部のモンスターはリンクモンスターですらX召喚の素材に出来る特殊なXモンスターになります。これらに関しては無理に理解しようとせずそういうものとして受け入れた方が楽だと思いますね。
相手フィールドのカードをX素材にする効果


相手フィールドのモンスターをX素材とする効果を発動する場合これはカード効果による【コントロール奪取】として扱われます。例えば『 No.101 S・H・Ark Knight』には相手の攻撃表示モンスターをエクシーズ素材にする強力な効果がありますがコントロールを変更出来ない 『アームド・ドラゴン・サンダー LV10』等にはその効果は効かないという裁定になっていますね。『心宿りし青眼竜』とかもそうですね。アークナイトの効果でXモンスターを対象に吸収出来た場合そのXモンスターの素材は全て墓地に送られます。細かいところだと『調弦の魔術師』には
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このカードを融合・S・X召喚の素材とする場合、他の素材は全て「魔術師」Pモンスターでなければならない
といった効果がありますが『 No.101 S・H・Ark Knight』の効果は【モンスター効果によるX素材化】であり【X召喚の素材にする場合の効果】ではないため問題なく吸収出来ます。
裏側表示になったエクシーズモンスターのX素材



エクシーズモンスターが『月の書』等で裏側守備表示になった場合X素材がなくなるのかと言われたらそうではなくその裏側になったカードの下にエクシーズ素材を置くという裁定になっています。そのため『マジカル・シルクハット』等の罠カードを使ってランダムにシャッフルしても一瞬でバレてしまうといった現象が起こりますね。裏側守備表示になったXモンスターは公開情報というものがなくなる、要はエクシーズモンスターかどうかが確定しなくなるため『 クロノダイバー・ハック』等で裏側表示のエクシーズモンスターを対象に取ることは出来ません。どう見てもXモンスターだがXモンスターかがわからないという意味不明な状況になる訳ですね。これを利用する事でRUM(ランクアップマジック)やエクシーズモンスターを対象にとって何かを行う効果が発動した際に『月の書』を打つことで不発にさせる事が出来ますね。たまに使うため覚えておくといいのかも。
特定のX召喚の際に素材に出来ないモンスター


『K9-66b号 ランタン』や『十二獣ライカ』等で蘇生させたモンスター等遊戯王の一部のモンスターにはX召喚をする際に誓約が付く場合があります。例えば『十二獣ライカ』の効果で蘇生したモンスターは仮にエクシーズモンスターであってもX素材に出来ない縛りが付くためそのモンスターを対象に「RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース」等のエクシーズモンスターに繋げるカードを発動する事が出来ません。同様にランタンを使って 光属性の『アーティファクト-デュランダル』をエクシーズ召喚する事も出来ませんね。この系統のモンスターは色々います。ただX召喚の際に素材には出来ませんがエクシーズ素材には出来るため手札・墓地からエクシーズ素材を補充するカードを使った場合はランタンでも光属性のXモンスターの素材にする事が出来ます。
エクシーズ素材に関する効果が本当に増えた
個人的に特にわかりづらいのが【効果処理でX素材を墓地に送る】タイプのモンスター効果ですね。実際ルールとしてはわかっていても中々納得しづらいというか同じエクシーズ素材を取り除く効果だけどちゃんと違うところがあるという。エクシーズが強くなればなるほど理解しなければいけない部分が多くなるためなるべく知っておきたいところですね。