今回はテーマ紹介回という事で自分も愛用している【VS(ヴァンキッシュソウル)】の解説になります。2023年の【ワイルド・サバイバーズ】 に登場したテーマで自分・相手ターン相互にアドバンテージを取っていく【中速よりのデッキ】ですね。
手札の属性によってモンスターに与える効果が変わるテクニカルなテーマになります。モンスターが揃うまではそこまでなものの、揃った後は【VS】カードほぼ全てが妨害になってパワーがかなり上がるのが特徴ですね。
【エイジオブオーバーロード】での強化
今まで『VSヘヴィーボーガー』や『VSラゼン』で地道に稼いでいたところが、『VS 蛟龍』の登場によって炎、地、闇の3属性を手札に揃えることが出来る速度が速くなりました。シャオロンの効果が自分相手相互に発動出来ることも偉いですね。ただそれでもムラがある事も事実でそこは【ラビュリンス】等の中速デッキに劣る所ですね。補える新規が来ればワンチャンある。
強み①:ヘヴィ・ボーガーの相互ドローによってアド差を広げやすい
【VS】を語る上で欠かせないのが『VSヘヴィ・ボーガー』による相互ドロー効果ですね。狙ったカードは引き込めないものの手札誘発等の汎用札を引く事が出来る確率が他の中速デッキとは段違いに高いです。
そして手札誘発との相性がデッキ単位でいい。増Gうららは勿論の事例えば『深淵の獣マグナムート』ならばドラゴン族であるヴァリウスを持ってくるのにも使えますし、アトラクターも『闘神の虚像』でモンスターを回収出来れば発動条件を満たしやすく、被害が少なくてすみます。
相手の『無限泡影』辺りにも耐性があってヴァリウスやボーガーがいれば躱すことも。ちなみに『闘神の虚像』は【VS】モンスターではないので注意です。
強み②:スモールワールドとの相性がいい
VSは全員種族、ステータス、レベルに差があるため、『スモール・ワールド』によって狙ったカードを引き込みやすいです。例えば余った増Gをパンテラを経由する事で☆4だけ同じでデッキの要であるラゼンにアクセス出来るルートが多かったり、逆にVSモンスターを経由する事で狙った誘発を手札に加えることが出来ます。変わった所だと後攻を捲るための『倶利伽羅天童』やドゴランも引っ張って来れますね。
他のデッキでも出来ない事はないですが【VS】はルートがかなりわかりやすく扱いやすいです。減った手札もボーガーで補える。個人的には『スモール・ワールド』を1番上手く扱えるテーマだと思っています。
強み③:無理に攻撃でライフを取りに行く必要がない
【VS】はヘヴィ・ボーガーの1500バーンを筆頭に、『VS 裏螺旋流雪風』や『VS 龍帝ノ槍』等の戦闘を行わずともバーンでライフを取れる手段があるので戦闘ダメージを重視する必要が他のデッキと比べて低めになっています。例えば【ルーン】等のジリジリとした戦術のデッキ相手の場合にはこの特性が火を吹く事があって、延長戦に持ち込んだとしてもこちらの方がライフを取るスピードが速かったりします。3属性が揃ってしまえばもう手遅れ
弱み
手札を使わせられる展開に弱い
中速デッキなので仕方ない事ではあるんですが、後攻、特に【手札誘発を使わざるを得ない展開】と核である【ラゼンを止められた時】が本当に脆いです。ラゼンをうららで止めたりvsモンスターではない『闘神の虚像』を無限泡影で止めるだけでも対策になる。
このテーマは【手札を見せて効果を発動する】都合上、そもそも手札が少ない状態の展開が弱く選択肢がかなり狭くなります。スモールワールドで捲り札を引けはするかもしれませんが公開情報になる以上相手はそれに合わせて動けばいいので。そのため後攻の場合は【ターン中を縛る手札誘発】や1:1交換以上の汎用捲り札が絶対に必要になる。上級VSの効果も手札次第。パンテラやコンテニューがあればワンチャンビュートやアーゼウスが狙えるがそれも運次第。
まあ後シンプルに先行制圧と全体除去に弱いです。妨害に無効効果を持っていないのでしゃーなし。
テクニカルな動きをしつつアドバンテージを稼いでいく良テーマ
環境テーマかと言われればそこよりも一歩引いた立ち位置になるデッキではありますが『無限泡影』を上級VSで躱したり、列の位置や手札の種類を意識したりとかなりテクニカルで面白いテーマなので是非組んでみて下さい。
