カイザーコロシアム
永続魔法
(1)：自分フィールドにモンスターが存在する限り、
相手はその数より多くなるように自身のフィールドにモンスターを出す事ができない。
2002年の『ユニオンの降臨』に初収録されたカードで自分と相手のフィールドのモンスターの数を実質的に同じにするロック系カードです。永続罠には『群雄割拠』、『御前試合』、『センサー万別』、別系統だと『サモンリミッター』等のロック系カードは結構あるんですがこのカードは永続魔法での汎用ロックという点でかなり珍しいカードでもあります。
『群雄割拠』系統との違い
まず当たり前ですが【永続罠】と【永続魔法】という事ですよね。カイザーコロシアムは発動に速効性がある。基本的に先行で貼るので無効化され辛いというメリットがあります。リブートで黙らせられる心配がない。あと【割拠系】と明確に違うのは
お互いのプレイヤーは自身のフィールドの表側表示モンスターの○○が２種類以上の場合には
１種類になるように墓地へ送らなければならない。
この部分ですよね。相手がある程度展開した盤面で割拠系を開いた場合に相手モンスターを一気に除去する事が出来ます。これは『カイザー・コロシアム』には出来ない【割拠系】の明確なメリットです。いわゆる全体除去カードに化けるポテンシャルがあり後攻を捲れる可能性がある。
ロックが相手依存になりづらい
『じゃあ後攻を捲れる分【割拠系】の方が強いじゃん』となるんですが勿論デメリットもあって、【割拠系】1枚だけだとロック出来るかが相手のデッキ依存になりますよね。【ブラックマジシャン】なんかに『群雄割拠』貼ってもほぼ意味ないですし。【割拠系】は2種類貼って始めてデッキを選ばないロックが完成するというデメリットがあります。環境デッキだと【神碑】がわかりやすいですかね。
ここはモンスターを採用しているデッキならば大半を1枚+適当なモンスター1体でロック出来る『カイザーコロシアム』のメリットになると思います。
『原始生命態ニビル』への耐性
これはメジャーではない情報(といってもQ&Aを見ればわかる)ですが、カイザーコロシアム適応中は相手は『原始生命態ニビル』の効果を発動する事が出来ません。これはニビルの効果が『相手フィールドのモンスターを一端全てリリースしてから使った側がモンスターを2体だす』という裁定なので一瞬『カイザーコロシアム』の誓約に引っかかってしまうため、どの状況下でも相手は発動そのものが出来ないという裁定になっています。リリース出来ないモンスターが存在すれば数が同数になって発動出来ますが基本的にそういう場面は来ないのでまあほぼ発動不可といってもいいです。【割拠系】だと遅いというのもあって流石に強い。
後攻での強さ
カイザーコロシアムの弱点として真っ先に上げられる要素の１つですね。まあぶっちゃけ自分も無視出来ない弱点の１つだと思います。
後攻でカイザーコロシアムを使った場合は基本的に相手に何の影響も及ぼしません。実質的に手札を1枚腐らせてしまうというのは無視出来ないですね。後攻の事を考えると流石に【割拠系】の方が強い。
一応最近はそのデメリットは若干ですが薄れていて、後攻の『カイザーコロシアム』は自分のモンスターの数以上の展開を封じるため、自分と相手ターン、相互に展開してくるテーマの動きを多少阻害する事が出来ます。
例えば自分フィールドにモンスターが1体いて相手フィールドにモンスターが既に存在してかつ【ラビュリンス】のようなデッキだった場合、こちらのモンスターが増減しない限りは相手はウェルカム等の展開札使用することが出来ません。
まあ悪くはないですが増えた瞬間に使えばいいのでだからなんだよ感が凄い。その布陣で羽箒が打てれば爆アドかもしれないけど
使うデッキを選ぶ
ここは【割拠系】も選ぶので本当にデッキ次第といった感じ。『カイザーコロシアム』はエースモンスター1体+罠の布陣を敷くデッキで使えば無類の制圧力を発揮出来ます。
逆に【割拠系】は動きを阻害しないのならロックは弱いもののモンスターを並べる展開系デッキでも採用が出来るといったメリットがあるので一長一短といった感じ。【割拠系】の方が敷居が低いのは間違いない。
サイドデッキで輝く先行制圧の鬼
正直後攻で手札が1枚腐る可能性があるのは致命傷ではあるので採用出来るデッキならばサイドにガン積みしたいですね。自分の展開を縛らない上にモンスター展開系デッキが多い今だからこそ刺さる性能をしている。実際やられたらたまったもんじゃない。
