原始生命態ニビル
効果モンスター
星11/光属性/岩石族/攻3000/守 600
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手が5体以上のモンスターを召喚・特殊召喚した自分・相手ターンのメインフェイズに発動できる。
自分・相手フィールドの表側表示モンスターを可能な限りリリースし、このカードを手札から特殊召喚する。
その後、相手フィールドに「原始生命態トークン」(岩石族・光・星11・攻/守?)1体を特殊召喚する。
このトークンの攻撃力・守備力は、この効果でリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。
今回はカード紹介回という事で現代遊戯王のゲーム性を辛うじて繋ぎ止めている手札誘発の1枚である『原始生命態ニビル』の紹介になります。【EXTRA PACK 2019】に収録されたカードで【未界域】や『ディメンション・アトラクター』と同期のカードになりますね。アトラクターと共に遊戯王のプレイング、デッキ構築に非常に影響を与えたカードと言っていいと思います。対策は困難なカードではありますがニビルが効くか効かないか、5体目でケア出来るかでデッキの評価がかなり別れる要素ですね。
ニビルの仕様
まずこのカードは5回目の召喚・特殊召喚に反応にするのではなく、5体目以上の召喚・特殊召喚に反応します。ここは間違えやすいところですね。P召喚は1回で複数のモンスターを特殊召喚できますがこれによる誤魔化しは効かないという事ですね。
そしてニビルは自身とトークンの2体を特殊召喚をする効果なので「エルシャドール・ミドラーシュ」や『カイザーコロシアム』の影響を受けてしまいます。『増殖するG』ならば2枚のドローが可能ですね。
後はリリースを行う→特殊召喚する効果であるため発動した時に特殊召喚が出来ない状況だった場合にはリリースする処理だけが行われます。ニビルの効果にチェーンしてニビルをコストで捨てたり、紅き血染めのエルドリクシル等で特殊召喚先を縛った場合にはリリースだけが行われます。
後は1体もリリース出来なかった場合には特殊召喚が出来ません。これは【モンスター効果を受けない】完全耐性や裏側表示にするカードで表側のモンスターがいなくなった場合に起こります。
使いどころ
現代遊戯王だと5回以上の特殊召喚なんて簡単に満たせるため考えなしに投げても強いカードではあるんですがこのカードを使いこなして勝つには意外と知識がいるという話ですね。というのも
【モンスター効果の無効持ち】が増えて来ているという点が挙げられてずっと待っていると無効持ちが出て来て腐ってしまう場合があります。
対シンクロデッキの場合
シンクロデッキを相手にしている場合に気をつけなければいけないレベルは☆4、☆8、☆10、☆12です。☆10には『フルール・ド・バロネス』、☆12には『コズミックブレイザードラゴン』等の強力なモンスターがいるのでわかりやすいですね。一応☆4には『虹光の宣告者』、☆8には『ヴァレルロード・S・ドラゴン』や耐性を付与する『アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン』、『クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン』等がいます。手札に持っている場合は慎重に使いましょう。
対融合デッキの場合
融合デッキ相手には汎用性があるモンスター効果の無効という物は少ないので知識ゲーになりやすいです。よくあるのだと
- オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン
- 鎧獄竜-サイバー・ダークネス・ドラゴン
- 熾天の騎士ガイアプロミネンス
- 召喚獣メルカバー
- スターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴン
- 聖霊獣騎 ガイアペライオ
- ティアラメンツ・ルルカロス
- ドラゴンメイド・シュトラール
- エルシャドール・ミドラーシュ(縛り)
- 古代の機械魔神(効果を受けない)
この辺りでしょうか。墓地融合から出されてしまうモンスターもいるのでそこは注意ですね
対エクシーズデッキの場合
これも結構少ないですね。汎用だとランク3、ランク4、ランク8、ランク10あたりが気をつけるライン。
- 亜種羅王(☆3×3)
- エヴォルカイザー・ドルカ(恐竜☆4×2)
- オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン(☆7×2)
- サイバー・ドラゴン・インフィニティ(「サイバー・ドラゴン・ノヴァ」1体)
- 神樹獣ハイペリュトン(☆9×2、または六花精ストレナエ)
- ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン(ランク4からRUM)
- DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー(悪魔☆6×2)
- 終戒超獸-ヴァルドラス(☆10×2)
- No.90 銀河眼の光子卿(☆8×2)
- No.23 冥界の霊騎士ランスロット(☆8×2)
- FNo.0 未来龍皇ホープ(未来皇ホープ1体)
- 餅カエル(禁止)
- ギガンティック・スプライト(縛り)
- エクスピュアリィ・ノアール(効果を受けない)
この辺りですね。特に気をつけるべきはエヴォルカイザー・ドルカとFNo.0 未来龍皇ホープ、サイバー・ドラゴン・インフィニティ等は出て来てしまうと手遅れになってしまうのでその前でしっかり止めましょう。
対リンクデッキの場合
リンクデッキは『召命の神弓アポロウーサ』以外は汎用性がないのでニビルが狙いやすいです。他のカードは無理をするパターンが多くそこに行く前に撃ちやすい。
- グランドレミコード・クーリア
- 召命の神弓-アポロウーサ
- トライゲート・ウィザード(相互リンクのみ)
- 虹天気アルシエル(リンク先にモンスターがいる状態のみ)
- ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード
- F.A.シャイニングスターGT
- クリフォート・ゲニウス(効果を受けない)
- 剛鬼ザ・パワーロード・オーガ(効果を受けない)
- 閉ザサレシ世界ノ冥神(効果を受けない)
- ジ・アライバル・サイバース@イグニスター(効果を受けない)
- 星神器デミウルギア(効果を受けない)
- トリックスター・ベラマドンナ(効果を受けない)
- バージェストマ・カンブロラスター(効果を受けない)
- 海晶乙女クリスタルハート(効果を受けない)
やはり汎用性が高いものは少ないですね。アポロウーサを出されそうになったら止めましょう。
対儀式の場合
これも出来るモンスター自体が少ないですね。ただ儀式魔法にチェーンしてしまうとトークンを素材にされてしまう可能性があるので注意が必要です。
- アラドヴァルの影霊衣
- 崇光なる宣告者
- イビリチュア・ネーレイマナス
- イリュージョン・オブ・カオス
- 粛声なる守護者ローガーディアン
- 神光の宣告者
- 魔鍵砲-ガレスヴェート
対策・プレイング
じゃあピンポイントで撃たれた時どないすればいいねんという話になりますが第一前提として大体のデッキはマストカウンターで撃たれると○にます。動けるデッキの方がやばい。たとえ動けるデッキだとしても初動に誘発を貰った状態で無理に動いてニビルを受けてしまえば致命傷になりえる。
結局対策というのはニビルを持っている相手をどうビビらせるというのが重要になって来ます。特殊召喚そのものを封じてもいいんですがそれを対策といってしまうのはちょっとという事で省いています。
①:カイザーコロシアムや縛るカードを使う
どのデッキでも一応出来る対策ですね。『カイザーコロシアム』下ではニビルは発動そのものが出来なくなるので黙らせる事が出来ます。本当に重いデッキを使うのならアリ。『群雄割拠』や『御前試合』下でも縛ってさえしまえば出すことを抑制できますね。
②:抹殺の指名者
これもどのデッキでも出来るやつ。ニビルをメインデッキに入れる必要はあるもののお手軽。
③:リリースや墓地に送られると効果を発動するモンスターを側に置き展開する
これらのモンスターを置いた状態で他のモンスターで展開する事で『別に今ニビル撃っても展開パーツ残るしなあ』という思考に誘導する事が可能です。この状態からサベージドラゴン等の無効持ちを目指す事でニビルを強制的に吐かせる事が出来ます。基本相手がミスらければニビルを止める事は出来ないので注意ですね。圧がけの一種
④:モンスター効果無効持ちを特殊召喚しつつ展開する
これはテーマを選びますが強力ですね。『炎王獣ガネーシャ』や『コアキメイル・ガーディアン』等は場に出されてしまうともうニビル側が手遅れになってしまうのでケアや強制力が非常に高いです。『インフェルノイド・デカトロン』、『スプライト・レッド』、『斬機ダイア』から出てくるモンスターとかもそうですね。
⑤:出張ギミックでモンスター効果のケアを行う
これもテーマを選びますね。召喚権を使わないのなら『召喚師アレイスター』→『召喚獣メルカバー』、植物族や機械族ならば『セリオンズ・キング・レギュラス』、墓地リソースを上手く使えるのなら【ホルス】の出張ギミックから『No.90 銀河眼の光子卿』(☆8×2)を狙う等出来る事はあります。
⑥:耐性を付与してカバーする
これも圧がけの一種ですね。ここで撃たないと肝心のところ止められないよっていうやつ。『アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン』や『A-アサルト・コア』、『カオス・アンヘル-混沌の双翼-』、『幻創のミセラサウルス』等が該当します。これも出来るテーマが限られるのでそのルートを絡めた展開ルートを調べておくと楽です。
⑦:墓地に送られても仕事が出来るモンスターを出しておく
地味だけど塵が積もればというやつですね。こういうモンスターを経由しておく事でニビルを撃たれた場合の最低限のリカバリーを図る事が出来ます。『ガーデン・ローズ・メイデン』とかもそうですね。
⑧:カード効果でフィールドから逃げる
最近出来るようになったやつ。デストロイフェニックスガイやフラワリング・エトワールは出してさえしまえばフィールドのモンスターを逃す事が出来るのでニビルを受けた際でも最低限の妨害を残せます。『S:Pリトルナイト』とかもそうですね。
⑨:4体目以内で止まるデッキを使う
誰でも出来るやつ。考えなくていいというのはデカいですね。ニビルが嫌すぎるなら思い切ってデッキを変えてみるのもあり。
⑩:5体目で無効妨害を出す
最終手段。これが出来るデッキはニビルを受けてもある程度展開出来るデッキが多くかなりデッキを選ぶ。大体環境で戦えるデッキになると思います。ニビルケアのルートを検索かける場合には最終盤面や中継で無効妨害が出るのかに着目してみるといいかも。
環境で戦うのなら確実に頭に入れておかなければいけないカードの1枚
マスターデュエルや時代がすすんでいけばフリーでもよく見かけるカードの1枚になると思うので対策をしとくに越した事はないですね。ただ簡単に対策される環境が来た時に世紀末になるので必要悪というポジションでずっといて欲しいカードです・・・