今回はテーマ紹介回という事で【幻影勇者】の紹介になります。【幻影勇者】自体は2021年くらいからあるデッキで一昔前までは4.5素材の『No.86 H－C ロンゴミアント』を展開して相手を圧殺する【ロンゴミ型】というのがとても強いデッキでした。ロンゴミが禁止になったことで今や弱いデッキ、というわけではなく展開自体の出力は変わっていないのが強みで、豊富な墓地リソースと手数でゴリ押す【先行制圧よりのデッキ】です。
『王の棺』の登場による変化
AGOVに登場した王の棺をサポートするテーマ、【ホルス】の登場によって手札に残っている【幻影騎士団】達を墓地リソースへと変換しやすくなったのと、ホルス自体がランク8を展開出来る出張ギミックでもあるので『真血公ヴァンパイア』による初動の確保や『No.90 銀河眼の光子卿』による妨害のかさましと特定の誘発のケアが行えるようになりました。
手札消費が多い『王の棺』始動が弱いのがホルス出張の弱点でもあるんですけど【幻影騎士団】はそれを軽減、展開のパーツに出来る珍しいデッキですね。
強み①:幻影+☆3の2体揃えるだけで一気に展開出来る
【幻影勇者】が【☆3グッドスタッフ】とも言われる所以ですね。特殊召喚出来る☆3モンスター+幻影騎士団1枚から『彼岸の黒天使ケルビーニ』→『幻影騎士団ティアースケイル』を落として自己蘇生効果の流れからエース兼爆アドカードである『幻影騎士団ラスティバルディッシュ』の展開に繋がるのが優秀です。ロンゴミ無き今はここから『幻影霧剣』+『S:Pリトルナイト』or『ヴェルズ・ナイトメア』、上振れればその両方が展開出来ます。ホルスがあればここに『No.90 銀河眼の光子卿』あたりが追加で並びますし、ティアースケイルを絡めれば墓地に幻影罠を余分に落とせるのでブレイクソードを蘇生してラスティの破壊効果を起動したりも出来ますね。着地狩り性能が非常に高いです。
強み②:『幻影霧剣』の存在
ターン1のないモンスター無効効果を持つ『幻影霧剣』をサーチ、セット出来るという事が昔から強いですね。今【幻影騎士団】を使う理由の１つとして上げられるんじゃないでしょうか。この霧剣は永続的に効果を無効にするため【発動したカード効果を受けない】モンスターにも無効が適用されます。今だと『エクスピュアリィ・ノアール』あたりがそうですね。放置すると無効化されてしまうので除去を強制出来る。攻撃対象に選択出来ない副次効果から防御手段としても強いし、展開、妨害手段としても優秀。
強み③:ホルス、勇者ギミックから妨害を踏みやすい
汎用の捲り札というのが入れづらいデッキではあるのですが『騎竜ドラコバック』での伏せの除去やホルスによる打点での突破が狙いやすいというのも偉いポイントですね。出張ギミックとの相性がいい。前述した『真血公ヴァンパイア』による初動の確保や『No.90 銀河眼の光子卿』による妨害のかさましの他にも『ヴィジョン・リゾネーター』+『クリムゾン・ヘルガイア』を採用して☆8+☆2で『フルール・ド・バロネス』を出せるようにして貫通力を高めた型も存在する。
弱み
ほぼ全ての誘発が通る
【幻影騎士団】の昔からの弱点ですね。うらら、Gを筆頭にわらし、ドロバ、ロンギ、ニビル等メジャーな誘発はほぼ全て通ります。一応ホルス搭載型だとホルスギミックから『No.90 銀河眼の光子卿』でケアは出来ますがよっぽど手札が上振れていない限りは『真血公ヴァンパイア』での展開の底上げを狙いたいので難しいところ。ただその分展開力があるのでゴリ押しが効く事もある。あとシンプルに『増殖するG』が滅茶苦茶重たいです。これはホルスギミックの雑談の話でも触れたんですが【ホルス】は特殊召喚の前に『王の棺』を先に置く都合上投げられやすいのと、ホルス出張を使うデッキの大半が展開系デッキであるためビビってホルスだけで止めてしまうとそのまま捲られてゲームセットが普通にあり得る。一応このデッキだとサイレントブーツを捨てておくことで『幻影霧剣』をサーチ出来て最低限の妨害を構えるという事が出来ます。
ロンゴミ失ってもなお強いデッキの資質を持つ展開系デッキ
2023年の環境デッキがもつ特徴として【モンスターでの妨害効果を複数構えつつ速攻魔法or罠を1枚以上構える事が出来る】デッキというのが強い傾向にあるのですがこのデッキも幻影霧剣とラスバルの存在からその条件を満たしていてかつ展開力が高いので十分に強いデッキの1つだと思いますね。昔から一定の人気があるデッキです。
