ヨキのゆったりゲーム日記

遊戯王を中心としたゲームブログ

最強レベルの除去だが難あり?『深淵の宣告者』について【カード紹介】

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通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、
1500LPを払い、種族と属性を1つずつ宣言して発動できる。
宣言した種族・属性のモンスターが相手フィールドに表側表示で存在する場合、
相手はその内の1体を墓地へ送らなければならない。
このターン、相手はそのモンスター及びその同名モンスターのモンスター効果を発動できない。

2018年の【ソウルフュージョン】に初登場したカードで相手モンスター1体を墓地に送らなければならないという【相手プレイヤーに選択させる効果】を持つ除去魔法です。このカードのいいところは『カードの効果を受けない』系統の完全耐性を突破することが出来る珍しいカードであるという点が挙げられます。

 

【相手プレイヤーに選択させる効果】とは

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例えば↑の『ラーの翼神竜-不死鳥』はフィールドに出してしまえば【あらゆるカード効果を受け付けなくなる効果】を持っています。また攻撃力も高くパッと見は無敵のモンスターに見えると思います。ここで不死鳥側のプレイヤーが不死鳥を出したにも関わらず気の迷いから急に不死鳥をリリースして『風帝ライザー』をアドバンス召喚したくなったとしましょう。(不死鳥をリンク素材にしてもいいです)

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この場合問題なく不死鳥をリリースする事が出来ライザーを召喚する事が出来ます。

この場合結果的に『カード効果を受けない』不死鳥はフィールドからいなくなりますがこれは勿論【カードの効果によって墓地に送られた】扱いにはなりません。これはライザー側の【プレイヤーが選択して勝手に不死鳥を墓地に送ったもの】として扱われます。このため壊獣と違い『相手によってフィールドを離れた状態』にもなりません。

『深淵の宣告者』はこれを相手に強制的に引き起こすカードというわけです。

 

よくわからない人はとりあえず効果さえ通れば理論上はどんなモンスターでも墓地に送れるという解釈でいいです。遊戯王の中でもトップクラスの除去とも言えるでしょう

 

ぶっちゃけ最強に見えるが・・?

全てのモンスターを除去出来る最強カードじゃんとはなるんですが、このカードはあまり採用されているのを見かけません。その理由を話していくと・・

 

 

①:完全耐性が相手の時以外では単純な1:1交換のカードになる

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完全耐性が蔓延っている世の中ならば必須級のカードですが、そうでないなら『月の書』とかとやっている事が変わりません。月の書と違ってモンスターが残らないというメリットはありますがこちらは通常魔法であり、今の環境で後攻から捲る場合はぶっちゃけ1:1交換では物足りないというのが現状です。それなら完全耐性を除去しきれないですが全体破壊が可能な『サンダーボルト』やライスト、『拮抗勝負』の方が入れやすいと思います。

 

②:チェーンブロックを組んでしまう

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理論上はどんなモンスターでも除去出来るとはいったものの、魔法罠を無効にする相手に対しては普通にチェーンを組まれて無効にされてしまいます。ここはチェーンを組まずにリリース出来る【壊獣】と明確に差別化される点ですね。『このターン、相手はそのモンスター及びその同名モンスターのモンスター効果を発動できない。』は除去が成功した後に適用される効果なので。ややこしい。

 

③:ピンポイントで除去出来ない時がある

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例えばカード効果を受けない『ジ・アライバル・サイバース@イグニスター』はモンスターを破壊してトークンを生成する効果があり、そのモンスターで闇のサイバース族である『リンクリボー』をリンク召喚された場合、『宣言した種族・属性のモンスターが相手フィールドに表側表示で存在する場合、相手はその内の1体を墓地へ送らなければならない。』テキストを持つ『深淵の宣告者』ではアライバルを除去する事が出来なくなります。相手は『リンクリボー』を墓地に送ればいいだけなので。ちなみにトークンは墓地に送れない仕様になっているのでトークンが残っていた場合はアライバルを墓地に送る事が出来ます。アライバルはわかりやすい一例ではありますが種族と属性が同じデッキ相手には融通が効かなくなったりと色々と面倒くさい感じになっています。ピンポイントで除去なら壊獣に軍配が上がりますね。

 

 

もちろん強みもある

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とここまでボロクソに書いてきましたがもちろん強みもあって、最強モンスター『No.86 H-C ロンゴミアント』に対抗出来る数少ない魔法でもあります。ロンゴミはモンスターの召喚・特殊召喚を封じるため壊獣ではリリースする事が出来ず詰み状況になってしまう事が多いモンスターのためそこに対抗出来るという唯一性は評価が高いです。他の対抗策には『エクシーズ・オーバーディレイ』がありますが、あちらはエクシーズモンスターしか対応せず、反面こちらは別のモンスターもいける等差別化も出来ます。ミラジェイドやアストラムなんかの墓地効果があるエースモンスターもその後のカード効果の封殺で無力化出来ますね。後は『拮抗勝負』を使ったあとは完全耐性のモンスターが残りやすいためそこを宣告者でピンポイントで狙うといったことも出来ます

 

最後に

総じて自分の中の評価では『融通こそ効かないものの頭には入れておいた方がいい効果をもつ魔法』といった印象ですね。存在感がある